だいたいのことはひとりでも楽しい

一番大切にしていることは「精神衛生」です。

読書

資格試験が終わったらやりたかったことの一つの読書。毎日「今日はどれからいこう」と数冊の中から選ぶ瞬間は幸せ。お金をかけずに幸せを得られる人間です…。

 

昨日は西加奈子著『さくら』を読み終えた。西さんの小説を読むのは何冊目だろう。映画化されたものとか、そういうきっかけで図書館で借りて読んできた。この作品も11月公開予定の映画を観たいなと思ったことがきっかけ。主人公・薫の妹役が小松菜奈さんで、こないだ観た映画「閉鎖病棟」の演技がよかったのと、欅坂46小林由依の恋の相手役だということでこれは観なくては、と思ったのだ。全体的には元気だけど悲壮感のある物語。映画館で観られるかな。

sakura-movie.jp

 

そして、今日書きたかったのは、中野信子著『人はなぜ、他人を許せないのか?』。脳科学や心理学の観点から書かれた本だが、私が印象に残ったのは2点。

 

1.(いわゆるネット上の「炎上」について述べた上で)

私自身はこうした状況を多くの場合、時間の無駄と感じてしまうため、SNSの世界にはほぼ足を踏み入れていません。参加せずに少し引いたところから観察すれば、SNSが「(ルールに則らない何かを)許せない」という人間の感情を可視化したことは確かです。

 

2.「一貫性の原理」

 ‥人間は、自分が言い続けてきたこと、やり続けてきたこと、信じ続けてきたことをなかなか変えられない。そして、それまで見せてきた自分と矛盾しないように振る舞わなければならないという根拠のない思い込みに、無意識に縛られている。

 

 ‥人間自身が本当は一貫していないという現実がある。

人は、なぜ他人を許せないのか?

人は、なぜ他人を許せないのか?

  • 作者:中野信子
  • 発売日: 2020/01/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
  1. は、中野先生らしいと思った。「時間の無駄」と斬るところ、ステキ…。私もこのところSNSを見ることはかなり控えている。日常で、「あ、これインスタに載せよう」「インスタに載せるためにこれ食べよう、買おう、作ろう」とか、そんな事ばかり考えてしまっていた。TwitterでもFacebookでも、これに「いいね!」したら「この考えに同意の人」だと思われるだろうなど、どう思われるかばかりを無意識に考えていた。ふと気づくと、なんだかバカバカしい。視覚も聴覚(言葉は声で入ってくる)も疲れる元じゃないか。HSPなのに、自ら疲れに行っているようなものだ。もっとやりたいことをする時間に集中しよう。そう思って、今は毎日過ごしている。
  2. は、そのまま、本当にそうだなと思った。頑固な人だけではなく、やっぱり自分で言ったことはなかなか変えたくないもの。もっともっと柔軟にいきたい。黒やグレーが好きだったけど、いやピンクもなかなかいいし、パステルカラーも今流行ってるみたいだし、そういう服もパッと明るい印象になるかもって。猫派と犬派とか。こだわりも大事だけど、そこはバランスかもしれない。中野先生も書かれていたけれど、AIによって「こういう人物はこういう傾向がある」などという成果が出たとして、そもそも人間に一貫性がないのだから、そのAIが作り出した人物像は、やはり的を得た人間ではない。

 

 そういう知識を持っていても、とにかくうまくことが進まないことがあるのは人間の多様なところ。そして、やはり脳科学、心理学というのは面白いな。たくさんの本を読みたい。